【フリーランスの請求書】確定申告で損しないための源泉徴収と消費税。

源泉徴収と消費税の組み合わせ別金額比較表 副業
Aさん
Aさん

10,000円のライティング案件を受注したわ!

Bさん
Bさん

わたしも10,000円のデザイン案件のお話をいただいたの!

 

~1か月後~

 

Aさん
Aさん

納品が終わって10,800円振り込みがあったわ!

 

Bさん
Bさん

え!?わたしは8,979円だったわ・・・同じ10,000円の案件なのに2,000円近くも安いなんておかしい!

 

いえいえ、どちらも10,000円の案件に対する正しい報酬額なんですよね。

AさんとBさんの収入に2000円近い差が出てしまった原因は契約時の「源泉徴収と消費税」にあります。

 

この記事ではフリーランスが案件を受注する際に必ず確認しておきたい源泉徴収と消費税の知識について詳しく解説していきます!

 

スポンサーリンク

最大18%!源泉徴収と消費税で変わってしまう手取り報酬

同じ10,000円のお仕事を頑張ったAさんとBさん。振込金額で大きな差ができてしまったので、それぞれの契約内容を確認してみましょう。

実はこういうことだったんです。

源泉徴収消費税手取り(振込額)
Aさんなし外税\10,800
Bさんあり内税\8,979

 

外税の800円がプラスされた10,800円の振り込みがあったAさんと、
源泉徴収分の1,021円が引かれた8,979円の振り込みがあったBさん。
Bさん
Bさん

契約の内容で手取りがこんなにも違うってこと!?

そうなんです。仕事を受注するときは源泉徴収・消費税の有無はしっかり確認するようにしましょう。

 

 

源泉徴収と消費税による支払いはもっと細かくて6パターンもありますよ・・・!

源泉徴収と消費税によってかわる振込額の比較表

※源泉徴収は消費税を含める前の金額を対象とすることもできるのでこんなに複雑な組み合わせになってしまいます。

報酬・料金等の額の中に消費税及び地方消費税の額(以下、「消費税等の額」といいます。)が含まれている場合は、原則として、消費税等の額を含めた金額が源泉徴収の対象となります。ただし、請求書等において、報酬・料金等の額と消費税等の額が明確に区分されている場合には、その報酬・料金等の額のみを源泉徴収の対象とする金額として差し支えありません。

国税庁―源泉徴収が必要な報酬・料金等とは

 

確定申告をすれば源泉徴収は戻ってくることがありますが、それは毎年3月前後。

消費税と源泉徴収によって手取り額に最大18%もの差ができてしまうので、毎月の生活費や支払いのために月々の手取り金額が重要な方は特に注意が必要なんです。

外税&源泉徴収なしだと一番手取りが多くなります!

 

 

源泉徴収とは

所得税は、所得者自身が、その年の所得金額とこれに対する税額を計算し、
これらを自主的に申告して納付する、いわゆる「申告納税制度」が建前とさ
れていますが、これと併せて特定の所得については、その所得の支払の際に
支払者が所得税を徴収して納付する源泉徴収制度が採用されています。

国税庁ー平成31年(2019年)版 源泉徴収のあらまし(pdf)

ざっくり言うと、収入に応じて納める所得税を給料を支払う側が代わりに支払っておくシステムが源泉徴収。

サラリーマンやパート・アルバイトの給料から所得税が天引きされてるのと同じ仕組みがフリーランスでのお仕事でも発生します。

 

つまり、「源泉徴収=先払い所得税」としてお仕事の報酬から天引きされるというシステム。平成25~49年(2013~2037年)までは復興特別所得税を含めた10.21%が源泉徴収されます。

100万円以上の案件だと100を超えた部分には20.42%がかかるけど、主婦の副業ではほとんど縁がないですね・・・

 

源泉徴収の対象となるフリーランスの仕事

イ 原稿料や講演料など
ただし、懸賞応募作品等の入選者に支払う賞金等については、一人に対して1回に支払う金額が5万円以下であれば、源泉徴収をしなくてもよいことになっています。
ロ 弁護士、公認会計士、司法書士等の特定の資格を持つ人などに支払う報酬・料金
ハ 社会保険診療報酬支払基金が支払う診療報酬
ニ プロ野球選手、プロサッカーの選手、プロテニスの選手、モデルや外交員などに支払う報酬・料金
ホ 芸能人や芸能プロダクションを営む個人に支払う報酬・料金
ヘ ホテル、旅館などで行われる宴会等において、客に対して接待等を行うことを業務とするいわゆるバンケットホステス・コンパニオンやバー、キャバレーなどに勤めるホステスなどに支払う報酬・料金
ト プロ野球選手の契約金など、役務の提供を約することにより一時に支払う契約金
チ 広告宣伝のための賞金や馬主に支払う競馬の賞金

国税庁ー源泉徴収が必要な報酬・料金等とは

詳しくは国税庁のHPに一覧がありますが、web関係で多くの人が当てはまるのは

  • 原稿料(Webライター)
  • デザイン料(Webデザイン・広告デザインなど)

 

でしょうか。ということで、副業・フリーランスでライターやデザイナー業を行っている方は源泉徴収の対象になります。一方でプログラミングやデザインを基にしたコーディングは源泉徴収対象外です。

 

ただし、源泉徴収の対象となるお仕事内容であってもクライアントが源泉徴収義務者でない場合(個人事業主など)は源泉徴収がされないので注意してください。

 

源泉徴収・消費税は「フリーランス側の」必須確認重要事項です

副業もフリーランスも会社(組織)に属さず仕事をするということは、契約に関する取り決めも基本的には自分で行わないといけません。

 

たまに「勝手に源泉徴収された!」「思ってた手取りより安かった!」というライター(デザイナー)からの不満を見かけることがありますが・・・

仕事を請ける以上「源泉徴収あり・消費税なしで間違いないでしょうか?」など、こちらから一言確認ができるライターを目指しましょう。

 

無料で使える「クラウド請求管理サービス Misoca」だとチェックをいれるだけで金額を自動計算してくれるので便利ですよー!

無料でも使えるし、履歴を残しておけるので後からの確認にも便利で重宝してます!

 

 

源泉徴収は確定申告で戻ってくる

源泉徴収は仮払いしていた所得税。所得税は年間の所得に対してかかるものなので、払いすぎた分は確定申告で戻ってきます。

具体的には確定申告書の44番「所得税及び復興特別消費税の源泉徴収税額」に金額を記入するだけですが、いくら記入すればいいかをきちんと把握するためには売上管理を正確に行う必要があります。

 

たとえ年間1万円しか収入がなかったしても、源泉徴収されたお金は戻ってくるので確定申告をしないと損ですよ!

Bさん
Bさん

確定申告すれば戻ってくるのね!

還付の例:1万円の案件を1年続けたケース

源泉徴収されていたBさん。仮にこの案件だけを1年間(12か月)継続して受けた場合の源泉徴収額は

10,000円 × 10.21% = 1,021円
1,021円 × 12か月 = 12,252円

なので、確定申告をすれば12,252円が還付されます。

 

消費税とは

消費税は、特定の物品やサービスに課税する個別消費税とは異なり、消費に広く公平に負担を求める間接税です。
(中略)
この消費税は、生産及び流通のそれぞれの段階で、商品や製品などが販売される都度その販売価格に上乗せされてかかりますが、最終的に税を負担するのは消費者となります。
国税庁―消費税のしくみ

2019年10月に8%→10%への増税が決まっている消費税。わたしたちが普段モノを買う時だけでなく、ライターやデザイナーとしてお仕事を受けた時にも発生するんですね。

仕事を発注するクライアント側が払う消費税。

 

 

売上高が1000万円未満の場合は納税義務はない

消費税では、その課税期間の基準期間における課税売上高が1,000万円以下の事業者は、納税の義務が免除されます。
国税庁ー納税義務の免除

消費者から支払われた消費税は事業者がまとめて納税する仕組み。ですが、年間売上1,000万以下の場合は納税義務が免除です。副業だとほとんどが免除対象ですよね。

つまり発注時に付加される消費税は実質的な収入になるので、内税か外税かで報酬単価に8%の差が発生することは知っておきましょう。

Aさん
Aさん

外税だったので800円得したわ!

 

売上1000万円未満のフリーランスや副業の場合、とにかく外税の案件がお得です!!!

 

2019年10月の増税時にチェックしておきたいこと

消費者としてはお財布に痛い増税ですが、納税義務のないフリーランスが外税で受けてる案件は2%の報酬アップになるメリットもあります。

Aさん
Aさん

増税後は外税が1,000円なので200円の収入アップってことね!

 

しかし、内税(税込み)で受けている案件は増税時に注意が必要なんです。

 

内税で受けている場合、便乗値下げに遭ってしまう可能性が・・・!

内税(税込み)ということは増税後も報酬が変わらないということ。例えばBさんが同じ案件を増税後にも請けた場合・・・

本体価格消費税振込額
増税前(8%)9259円741円10,000円
増税後(10%)9091円 909円10,000円

 

Bさん
Bさん

Aさんは200円アップだったのにわたしは逆にダウンしてる!

増税した2%分の168円がBさんの報酬から引かれてしまっています。これは事実上増税に便乗した単価の値下げと言っても過言ではありません。

 

実際、5%→8%になった時に消費税を上乗せしてもらえなかったことはありますか?という調査書が税務署から届いたことがあります。

 

クライアントに増税分もちゃんと上乗せしてください!とはなかなか言いにくいと思うので、これを機に単価アップの交渉をしてみるといいかもしれませんね。

 

 

確定申告で損しないために。源泉徴収の注意点

毎年2~3月の確定申告時期に慌てることのないよう、普段から注意しておくといいかなと思う点をまとめてみました。

源泉徴収してくれないクライアントもいる

クライアントが個人(フリーランス)の場合は源泉徴収義務者ではないため源泉徴収をしないケースが多いです。

 

クラウドソーシングでも個人が下請けフリーランスに発注している場合は源泉徴収なしになります。

たとえば、わたしが使っているクラウドワークスだとここに「チェックを入れないでください」を事前に指定があるクライアントさんもいらっしゃいます。

つまり、クライアントによって源泉徴収ありの案件・なしの案件があるので、源泉徴収額は自分で管理する必要があるんです。

 

正しい申告のためには通帳+請求書のダブルチェックが大事

「マネーフォワードクラウド」など、最近はクラウド会計ソフトが人気ですよね。銀行口座やカードの入出金履歴から簡単に帳簿付けができるのが魅力ですが、記帳されている振込額からは源泉徴収額がわからないデメリットがあるんです。

Bさん
Bさん

8979円の振り込みだけしか履歴に残ってないわ!

 

「マネーフォワードクラウド」などで帳簿管理をしている場合でも、必ず請求書と実際に振り込まれた金額を照会して、正確な源泉徴収額を把握するようにしましょう。

同じような失敗談がフリーランス税本でも紹介されてましたね!

 

クライアントが大手の場合、請求書を提出する担当編集者さんとは別の経理スタッフが振り込み作業をする場合があります。

こちらが源泉徴収なしのつもりで請求書を発行していても、経理スタッフは「源泉徴収は当然するもの」として処理するため、特に通達なく源泉徴収を引いた額が振り込まれる。なんてケースも(実話です)

 

源泉徴収を正確に申告しないと二重課税されてしまう可能性もあるので、

  • 源泉徴収されている案件か
  • されている場合の金額はいくらか

をしっかり確認するようにしましょう。

 

手取り収入&源泉徴収も控えておこう

わたしは売上の控えを作り、源泉徴収の欄に記入するようにしていますよ!こうすると合計金額をそのまま申告書の44番に記入するだけで源泉徴収の申告ができちゃいます。

年に一度の確定申告の時になって慌てないように、請求書と通帳の振込額は毎月チェックするようにしましょう。

 

まとめ:フリーランスの基礎。源泉徴収と消費税を正しく理解して賢く稼ごう

  • 源泉徴収=先払い所得税
  • 手取り収入に大きな差!源泉徴収と消費税を正しく知ろう
  • 源泉徴収と消費税はクライアントに必ず確認しよう。
  • 収入が少なくても確定申告すれば源泉徴収されたお金は戻ってくる
  • フリーランス自身で源泉徴収額を正確に把握しよう

サラリーマンやパートでもらえる給料と違って稼ぐことの大変さを痛感する副業。

 

自分の力で仕事を請けてお金をもらうってすごいことです。でも、源泉徴収や消費税などの契約状況で手元に残るお金に差が出てきてしまうのも事実。

貴重な時間とスキルを使ってもらった報酬なので、源泉徴収されたお金は確定申告で取り戻すことも忘れないようにしましょう。

 

大切な収入を守るためにも、正しくお金の仕組みを知ることも大切です。フリーランスに特化した税金の解説本を読んだり、税務署で相談に乗ってもらったりして、賢く稼いでいきましょう!

【ほぼ漫画】フリーランスが知っておくべき税金・確定申告【フリーランス税本】
扶養内の在宅ワーカーとはいえわたしもれっきとした個人事業主(フリーランス)。初めての確定申告にそなえて必用な「税金」の知識を確認するため、手にした「フリーランス税本」。経費の仕組み・確定申告の意味と乗り切り方など大事なことを学びました。

 

コメント