こんにちは、みてみて(@look_mam_look)です。
きょうこんな記事を読みました。

常々わたしも似たようなことを考えていたので、思考整理のためにも、わたしなりの「書評の書き方」についてまとめておきます。
ブログ記事やレポートで書評を書くときのコツというか、書き方のポイントを3つのパターンで解説します。
読んだだけでは本の効能は半減する
本を読む前はこんな感じです。自分に足らない知識や考えに触れたいから、本を読みます。
読み終わるとこういう気持ちになります。

わたしはたくさんのものを吸収した!!
でも、本が持っているあらゆる情報・著者の思いを吸収するのってそんなに簡単じゃないんです。
現実はこう。だから考えたり、何回も読み返したりして、自分のものにしていきます。

ブログを通じたアウトプットは「考える、整理する、納得する手段」としてとても有効です。
あるあるNG書評例
SNSやスマホの普及で個人の情報発信が手軽になり、書評やレビューも良く見かけるようになりました。
でも、この記事を読んでいるということは、あなたは情報の消費者ではなく情報の発信者なんですよね?
次にあげるような発信をしていませんか?
本の書評というより読書記録になっている
「これから読む」「買ってきた」「あとで読む」
Twitterでよく見かけます。そのあと記事にするのなら予告や、導入文への埋め込み素材としても使えますが、ツイートしてそのままの人多くないですか?
商品広告としては出版社側としてもありがたい情報ですが、あなたが発信したい情報って出版情報なんですか?
私信や単なる感想
「△△読んだ、〇〇さんすごい」
Twitterの検索窓に入れてみてください、たくさんあります。たいへんありがちなコメントです。
感謝や応援のコメントならTwitterのメンション機能で、直接お伝えしてはいかがですか?ファンレターを書いてもいいですね。
こういうレビューや口コミも商品の宣伝としてはとても大事なものです。
でももう一度聞くけど、この記事読んでて書評の書き方に悩んでる人が発したい情報って口コミのことなんですか?
伝えたいのは製作者にではなくて、自分のブログの読者や友人にですよね?
備忘録や書籍情報をまとめただけの記事
あらすじや目次内容をまとめただけのさらっとまとめ。そんなの、Amazonの商品解説を読めば十分ですよ。
自分の読書メモならただの日記ですよね。書評「記事」を書きたいのなら、そのメモはちゃんと「記事」まで昇華させてくださいね。
「わかりやすい」「まとまってる」
わたしは元書店員ですが、書籍ってプロの手による商品なんですよ。
- 執筆・編集・校正・校閲などたくさんの手がかかっている
- 商品として売れるだけのノウハウとスキルが詰まっている
- お金を出して買う人がいる
「わかりやすくてまとまってる」のなんてめっちゃくちゃ当たり前じゃないですか?
一流シェフの料理にわざわざ「美味しかった」って言うのはある意味失礼じゃないですか?

美味しいものを食べた。ためになる本を読んだ。「だからどうなった」のかを伝えることがクリエイターに対する敬意だと思ってます。
書評記事のペルソナはたった3パターンしかない
書評記事の書き方に悩んでるってことは、猛烈にお伝えしたい本を読んだってことですよね。
じゃあそれを「誰に」伝えますか?
書評の記事を読む人は
- その本について熱く語りたい人
- その本のことは知っているけどまだ読んでない人
- その本自体のことを知らない人
この3パターンしかありません。
ペルソナ1.本を読んだので他のレビューを知りたい人
著者のファンや、本を読んで熱い思いを感じた人が、他の読者の感想を知りたくて書評を検索します。
既読の人を対象にしてるので、あらすじや解説はすっ飛ばしてひたすら熱く深く書くだけ。読書会やファンの集い参加するイメージですね。

他のレビューに埋もれない、突き抜けて気持ち悪いくらいの濃さが良し!
ペルソナ2.その本を知っているけど読んでない人
本の著者や内容は知っているけど読むほどではないなと思っている人。そういう人に向けるなら、ページを開く・購入ボタンを押すための最後の一押しになるような記事を書きましょう。
- 知っているだけじゃなく、読まないと損する
- 読むとこんなに(考えや生き方が)変わる
という「メリット」を最大限にアピールした書き方になります。読まない理由を摘んであげるとクリックにもつながります。

ノウハウ系や実用書に向いている書き方ですね。
ペルソナ3.その本のことを知らない人
まずは興味を持ってもらうような書き方が大事になってきます。本って、タイミングや個人の経験によって「刺さり具合」が絶望的に違います。

興味がない、本に親しみがない人に振り向いてもらうのって本当に大変なんですよ。
ジャンル内でメジャーな商品の提案はすでに読者も知っている場合も多いので、選書力も必要。
一方で、ジャンル外の読者向けの書評として書くなら、書き手の文筆力にかかってくるので難易度は高くなります。
切り口は3つだけ!ブログ記事では視点を決めて書評を書こう
書評を書こうと思えるほど、何かを感じたということは、自分の考えはこのようにいびつな形になっているはずです。
3つのペルソナを考えると、書評を書くなら3つの切り口(テーマ)が考えられます。
- 反論・反証・批評
- +αの情報・考え方
- 本のPR
1.反論・反証・批評
本を読んだからって 全部にYesと答えなくてもいいわけです。疑ってみる、自分の価値観に照らし合わせてみることはとても大事。
- 本の主張に賛同できなかったところ
- 反論や反証
- 自分ならこうだ!という主張
本を読んだことから自分のオピニオンや価値観を主張するのもブログの醍醐味です。
POINT「ペルソナ1.本を読んだ人」にとっては一味違った書評になるので目立ちます。また、他の読者にとっても新たな気づきを与えるきっかけにもなるかも
「反証」の視点で書いた書評はこちら>>>良質な保育?「保育園義務教育化」を読んでちょっとモヤモヤした話。
2.+αの情報・考え
- 感じたこと
- 考えたこと
- 発見したこと
- 応用したこと
- 発展させたこと
本に書かれていた以上のことをテーマに書評に書きましょう。ここをしっかり考えることが、本を読むうえでとても大事なこと。読むこと以上に成長するために必用な作業です。
プラスの意見であればあるほど遠慮せずに独自性を打ち出していきたいですね!
POINT「ペルソナ2.読んでいない人」が 本を読んだらどうなるかをイメージできるよう、ポジティブに語りましょう。
「+αの情報・考え」と言う視点での書評はこちら>>>ライターだけでなくブロガーも、吉見夏実さんの「頑張ってるのに稼げない現役Webライターが毎月20万円以上稼げるようになるための強化書」を読むべき理由。
【書評】働き方完全無双 育児中こそ考えるべき「働き方」のススメ
本の紹介
ファンが多いインフルエンサーでもない限り、3つの中では一番難易度が高い書き方です。自分の体験や経験を総動員して、本の魅力を語りましょう。
説明になりすぎてもいけないし、センスや感性が求められるのでとても難しいですが、表現力やイマジネーションのトレーニングにもなりそうです。
文章だけでなく絵やイラストに起こして共感を呼び込むというのも「書評」の手段になりえますね。(わたしは出来ないけど!)
POINTAmazonの商品紹介文以上に魅力ある内容を目指そう。自分がプロモーションをするならどうするか?をイメージしてみるといいかも。
このテーマでとてもうまいと思ったのはチヒロさんのこの記事。一読の価値あり!

まとめ:ブログで書評記事を書くコツは3パターンしかない
本の読み方って正解はないから、読者の数だけ書評が生まれます。ブログを通じて情報発信をするなら、書評を書くことで自分の個性や考えのアピールにもなります。

RT拡散が見込める話題書の書評ならなおさら「視点の特化」が重要!
Twitterの140字を使った短文でも立派な書評です。せっかく発信するなら、自分だけの意見や考えも加えたツイートを心掛けてみることから始めるのもいいトレーニングになりますよ。
どんな書評なら興味をそそられるか、読書メーターなどで他の書評をチェックしてみるのもいいですね。
誰に伝える記事か、どの視点から論じるのかをおさえておくだけで1ランク上の書評記事が書けると思うので、ぜひやってみてください。
POINT既読者向けの記事・熱く語りすぎて買わなくても納得させられた記事だと、購入には繋がらないという難しさも・・・書評記事は奥が深い!
Special Thanks
図解監修:ゴン(@GonYottela) ブログ⇒ヨッテラ・ミテラ
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